和薄荷　ポット苗2株　「さやかぜＯＦ系」　　　　(3.27)

本品は和ハッカ品種「さやかぜ」の近縁系統で、特に芳香性が優れ、耐暑・耐寒・耐病性があり、生育旺盛で育てやすい系統で、私(ＯＦ)の薄荷コレクションの中で最高峰の品種です。

【そもそも和薄荷とは】
　
　品種名のように思われがちですが、そもそも和薄荷（ニホンハッカ）とは、ミント属の中の、高メントール含有のカナデンシス品種群の総称です。その中には在来種や原種系(原種自体は絶滅もしくは同定不可能)、中国系、和種改良種、洋種との交配種、さらにそれらの変異、交雑、先祖返り等、実に様々な品種・系統があり、分類は困難で、純正品種の判別は不可能に近く、紛らわしい商品名もあり、市販苗の名称は鵜呑みにできないと言われています。
　そして、そのような和薄荷の香りもまた品種によって様々、と言うより香りにこそ品種差がはっきり現れます。

【油の「ほくと」、香りの「さやかぜ」】
　北海道農試が改良に改良を重ねた完成形「さやかぜ」と「ほくと」は、異母兄弟であり母方も親戚同士（祖父母はスペアミント野生種と中国系）だけあってそっくりなのですが、香りの質がかなり違います。
　弟の「ほくと」は、収油率と多収性を目標に改良され、メントールは中程度で、精油が最も多く採れる品種です。それゆえ強烈な爽快感ですが、メントールだけでなく青臭さと油臭さが混ざったような、鼻にツンとくるキツい香りで、デオドラントには良いがハーブティーには不向きか。
　兄の「さやかぜ」は、芳香性と採脳率（メントール含有率）を目標に改良された、メントールが最も多く採れる品種です。ですからメントール自体の香りをクリアに感じつつも、程よい清涼感と優しい甘さのバランスが良い、雑味のない上品な風味です。おそらくメントール以外の様々な微量成分の絶妙なバランスによるものでしょう。この香りを楽しむには生薄荷茶が一番です。
　「ほくと（ホクト）」は商品名「ニホンハッカ」でちまたに溢れてますが、さやかぜは流通皆無で、このさやかぜの近縁が本品です。
　参考までに、オリジナルに最も近い農研ジーンバンク「さやかぜ」と比べてメントールは控え目で甘い香りが強いです。

【商品の状態】
　カットした地下茎先端から育てた幼苗で、ＯＦ考案軍艦型ポット苗2株です。写真3と同等品です。
　ポット苗のまま梱包し、ネコポス便で発送致します。沖縄・離島の方は購入前にお知らせ下さい。